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代々持続する自伐林家の森は天然林に近づいている

5月3日は、気仙沼地域エネルギー開発㈱の高知林業合宿組のメンバーを案内して、皆で馬路村千本山の天然杉を見てきました。
コアになる山林は10ha程度ですが、その周辺約200haが保護林となっています。
千本山はなかなか行く機会がなく今回が初めてです。
スギとヒノキの大木が林立しており、約200~300年生の森です。林齢的には奈良の清光林業さんの森と同じぐらいですが、時々300年以上ではないかという大木があり、清光林業さんの森より一回り古い感を持ちました。日本の杉林天然林の代表格というところだと思いますが、岡橋さんや橋本さんの永続的な森林経営により出来上がってきた森は、この天然林に非常に近いことがよくわかりました。この点を確認できたことは非常に重要です。

木と木の間隔は意外と狭く、約5mという状況です。1haに約300本の針葉樹があり、スギが大半ですが、ヒノキの大木もありました。平均のhaあたりの材積は何と約1900m3です。岡橋さんの大径木の森が約1400m3ですので、一回り古いのがよくわかります。一番大きな木で1本38m3というスギもありました。
岡橋さんと橋本さんでは、橋本さんの山が千本山の天然山林に近い感じがします。橋本さんの山は100年後こういう山林になるのだろうと容易に想像が付きます。
この山の立地を見ていると決して特殊ではなく、高知県内ならほとんどの地域でできることを感じます。千本山はある意味、自伐型林業者の目標山林になりますね。長伐期択伐施業で銘木も生産しつつ、生産量も増やす施業を展開しないといけないとつくづく思います。
こういう山を見ていると、50年皆伐施業はいかにももったいない施業であることがよくわかりますね。

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by ken_nakaji | 2015-05-06 15:25 | 森林
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