現行林業で主伐に入るということは、どういうことか
高知東部の山は主伐期に入ってきている感がありますね。どんどん加速度的に皆伐地が増えています。それと同時に土砂流出が激しさを増しているのも一目瞭然です。皆伐跡地もそうですが、主伐する山へ向かうために敷設された作業道が、かなり崩落しているのが目立ちます。高性能林業機械が入るために、大きい作業道が敷設されているだと思います。
所有と施業を分離した林業は、50~60年でこの主伐をおこないます。最近は山の集約化によりこの面積単位が大きくなっています。非常に危惧されることです。この現代では当たり前になってしまった「所有と施業を分離」した林業は、こういう土砂流出や山林崩壊を誘発します。
また、所有と施業を分離したままで主伐をおこなった場合、所有者は再造林など絶対にしません。もう林業やる気もないわけですから、だれがこの費用負担をするのでしょう。県や国の行政が税金で負担するのでしょうか。かつての拡大造林時は、山林所有者自らが家族労働で植林したため、今に借金を残していないから、今山が使えているのです。当時、植林を山林所有者がおこなわずに、森林組合等に委託して実施した「分収造林」は今破綻していますね。所有と施業を分離した林業は破綻する証明になっています。まだ破綻同然の林業形態を維持するのでしょうか。森林・林業再生プランは、この破綻林業一辺倒にしようとしたわけですから、本当に馬鹿げています。
そろそろ目を覚まさないと大変なことになりますね。
この問題点をカバーすることができる林業が、自伐林業です。自伐林業で日本林業再生と中山間地域再生をおこなわないといけないですね。