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吉野の清光林業さんは、しっかり自伐林業を展開されていました

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今月初めに、奈良吉野の清光林業さんを視察させてもらいました。
清光林業㈱の岡橋会長から、ゆっくりいろいろと話させてもらいました。
清光林業さんは、しっかりと自伐林業を展開されていました。所有の1900haすべてをです。直営で8人(専業)、山守さんは、なんと66人もいるそうです。山守さんは他の山林所有者の山も一緒にやっている方もおり、すべての方が清光林業の山で専業ではないとのことですが、それでもすごい数字です。1900haに、74人の雇用を産んでいることになります。さらに素晴らしい森になっています。

これが自伐林業のすごさです。長年、自伐林業を継続すると清光林業のようになるということですね。
高性能林業機械にばかり経費が掛かってしまい、山も荒らす可能性が高い、大規模集約林業を推進する国や県に、わかってもらいたいことですね。

写真は、搬出光景です。2トンのトラックで搬出しています。原木市場や製材所にこの2トントラックで運搬しています。作業道づくりや伐採木の引き寄せ、積み込みは3.5トンのユンボーで行っています。所有する1900haの山林すべてこの方式です。高性能林業機械は使っていません。いらないのです。それを清光林業さんが見事に証明しています。

それから積んでいる木の皮が剥がれていますが、杉の皮を丁寧に剥いで、販売しているのです。清光林業さんの副業です。このあたりも自伐林業の特徴です。大規模請負型の林業ではできませんね。清光林業さんには大規模山林分散型自伐林業方式のモデルになっていただきたいと思っています。
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250年の杉林の前の岡橋さんです。すごい木になっています。
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作業道づくりには徹底して丁寧に敷設しています。この場所は、地盤緩い厳しいところだそうで、蛇籠の中の石もきちんと石組みして施し、さらにその上に木組みを加えています。永続管理する山であり、その山から収入をいただくため、崩壊等おこさせないために徹底しています。このあたりが請負型の森林組合や業者との大きな違いです。同じ作業道敷設技術を持っていても、自伐か請負か、この1点の違いで大きな違いになります。
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木の皮もこうやって採取し、販売しています。
by ken_nakaji | 2012-09-26 11:19 | 森林
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