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最近見かけた荒い林業施業

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これは仙台→伊丹便の上空から見たものです。ちょっとシャッターが遅れ全容を写せませんでしたが、福島県か栃木県だと思います。かなりの広い面積ですので、大規模に集約された間伐施業でしょう。
それにしても、大きな作業道としか言いようがありませんね。作業道面積だけで半分近くになっているのではないでしょうか。これも生産性だけを追い求め、採算を合わせる施業をやりまくった感があります。どんどん、こんな山が増え続けるでしょう。
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これは、高知県香美市あたりの大規模な間伐施業現場です。何でもあり状態であることがわかります。列状間伐、大きな作業道、山は傷だらけですね。そして極めつけが、右側にある「群状間伐」というそうです。(この現場では「皆伐」施業として実施しているとのことですが、どうもこのやり方が一部の地域では「群状間伐」として間伐化しているようです)30m~50m幅で皆伐し、その隣は全く手を入れず、その隣をまた同じ幅で皆伐していくというやり方です。このやり方で実施すると300m3/haの材収穫ができると、静岡県の業者がやりまくっています。そして大問題は、この300m3/ha収穫できるこの群状間伐が、森林・林業再生プランでは間伐補助対象となり、さらに100m3以上収穫することから最高額の補助金(60数万円/ha)が支払われるという事実です。恐ろしいですね、300m3収穫できるということは、これ皆伐です。皆伐に間伐補助金が最高額で支払われるのです。まったくよくよくもこんな裏技を開発したものですね。恐れ入ります。平気で払う林野庁も林野庁です。もっとこういう事実を表に出していかないといけないですね。
今後、業者は雪崩をうってこういうやり方に流れるのではないでしょうか。どんどん荒い施業が進展しています。この流れを止めないと大変なことになりそうです。
by ken_nakaji | 2012-09-02 17:33 | 森林
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