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アラキモチは重要な遺伝資源

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成山地区に残る「アラキモチ」は在来種の匂い餅米です。アラキモチの「お餅」や「赤飯」を食べ慣れると、他の餅がとても味気ないものに感じてしまいます。先般新たにできた「道の駅十和-おかみさん市」の試食会にて地元料理を食べさせていただいたのですが、この中で唯一「これはちょっと」と感じたのが「赤飯」でした。しかし、別の方はこともなげに食べていました。「あ~アアラキモチのせいか」とすぐに思いました。
また、「雑煮で煮込んでも型くずれしない」「しばらく置いても堅くならない」等品質もよい。

作る段階でも「肥料が少なくてすむ」「病害虫の被害に遭いにくい」といったことを地元農家の方からも聞きますし、実際作っている我々も感じます。なぜこの種が代々受け継がれてきたかよくわかります。

それが、化学肥料、化学農薬、機械化の中で簡単に捨てられ、あっという間に絶滅危惧種になってしまいました。
環境保全型農業の推進が叫ばれるようになってきた現在、病害虫に強く、肥料も少なめでよく、品質も優れているアラキモチはまさにその申し子ではないでしょうか。化学肥料農薬がないかつての時代では、そういう理由で作り続けられてきたはずです。アラキモチの歴史には昔の人の判断と知恵がどっさり入っているのでしょう。
まさしくアラキモチは重要な遺伝資源といえるのではないでしょうか。

棚田保全の皆さんこの重要な遺伝資源「アラキモチ」を世に知らしめましょう。
by ken_nakaji | 2007-07-13 23:20 | 棚田保全
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