山間地農業の成功例

山間地や急傾斜地の農村は現在、棚田や故郷の風景としては評価されていますが、農業としての経済性ではどうしても無理があるものとされています。しかし、よくよく見てみますと成功している方が結構いるのです。しかしひっそりと(経済界や行政の目から漏れているのです)。
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これは成山での収穫祭で頼んだ料理です。実に美味しく安全でやすいのです。この料理を作っているのは農家です。それも限界集落を超える急傾斜地の集落に棲む農家の作です。急傾斜地でほとんど無農薬に近い素材で作った田舎寿司です。この農家曰く「こういう自給的農家が多いところなのでこういう安全で美味しい素材がそろう」そうです。山間地農家と加工・販売がセットになると実におもしろい営業ができるそうです。加工ができる農家では年収1000万は十分可能と豪語されていました。それもそのとおり、この農家はすでに利益ベースで1000万をクリアしています。この集落ではこの加工農家を中心に集落営農的な集団が形成されています。この加工農家は子供さんが大学卒業後家業を継ぐべく手伝っています。もう一人の子供さんもその予定とのこと。将来は農家民宿もやりたいとのことです。GTの担い手でもあります。
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この籾摺りをやらせていただいた農家。この農家、林業と農業を兼業しようとしています。すでに酪農と農業を兼業しています。この農家も山間地で農業を成功させるため種々工夫しています。酪農があるため、牛に稲藁を食べさせていますが、牛の健康を考え稲は無農薬で作っています。この無農薬米が結構人気です。さらに林業を視野に入れ来年「移動式製材機」を購入予定です。酪農、農業、林業素材生産、製材の兼業農家になろうとしています。
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昨年末に芸術大賞を受賞し小説家になろうかと奮闘中の田村君。彼も畜産と農業を兼業、さらにまもなくチーズの加工に取り組みます。もうすでに試作品はできている模様。

このように、山間地で成功している方を見ると、山間地農業の行く方向性が見えてきます。しかし経済や行政側の方は小規模な故にあまり見ようとしません。成功事例とも思っていません。林業でも同じです。小規模に「自分の山を自分で管理」し、十分な収入を得、家族を養っている方々が結構山奥にいます。しかし、こういう方を成功事例とは見ようとしません。大規模でなければいけないと思っているようです。これは浅はかです。こういう小規模な方が100人いれば、それは大規模を十分上回る事業をおこなっていることになるでしょう。
農業・林業とも兼業や自給的、NPO的、1次・2次・3次を一体化しておこなうような小規模な事業体を支援していくことが中山間地の活性化に欠かせないことですね。こういうところにおいては大規模はかえって邪魔になることもあるでしょう。
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by ken_nakaji | 2007-01-02 21:54 | 棚田保全 | Comments(0)
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