仁淀川の源流、小田深山
言い方を変えると、人工林内でも水際の植生を自然林化すれば、生態系や水質等を格段に改善できる証左です。しかし、管理を怠れば、他の人工林同様に災害や生態系を壊してしまう危うさを秘めています。
ここは、ブナの保護区域から一歩出たところの林です。杉の植林に隣接してる自然林が広範囲に伐採されていました。杉を守るためなのか、さらに植林を進めるためなのか、よくわかりませんが、源流域の谷沿いの自然林です。伐られた木にはブナの幼木も含まれていました。まったく理解できません。保護区域でないからかまん、ということなのでしょうか。また、紅葉の美しい渓流沿いにあった100年を越す杉の大木。既に渓流とともに風景化しているのですが、植林であるとのことから、ほとんど伐採されました。なんとも気になる行為、考え方です。管理者のこういう行為、小田深山も非常に微妙で危うい状況にあるということでしょうか。
これは源流域の谷にいた、ハコネサンショウウオの子供です。このあたりにはたくさんいるとのこと。
あたりまえのように、そこらじゅうに芽生えているワサビです。カタクリをはじめ貴重な植生が、昔はたくさんあったとのことですが、心無い人たちによって荒らされ、今はほとんど見られなくなっているようです。山本さんの話しを聞くと小田深山も重傷なのだとよくわかります。ただ今はエコロジータウンを目指す内子町になりました。保全意識の高い行政と山本さんたちの保全グループの協働に期待したいですね。