100m3で1,000万円稼ぐ

「100m3で1000万円稼ぐ」

理想的な話で、木材価格が高騰していた時には実際にあったのでしょうが、現状価格の原木生産だけでは到底ありえない話です。また吉野の300年の木を出荷する林家の話でもありません。
ここ数年で自伐型林業を始めた方が、これに近い状況を現実化させようとしています。

マーケティング的に、売上を分解すると「売上=客数×客単価」です。林業で言うと「売上=生産量×木材単価」となります。現在スギの原木単価は1万円程度ですので、一千万稼ごうとすると、1000m3の原木出荷が必要となります。一人が1000m3出すのはなかなか難しい量です。高性能林業機械を入れてやろうとすると、今度は経費が増大し、きびしくなります。既存流通(CLTや集成材用の原木出荷)量を増やしてこれを実現させるのはかなり厳しいですが、単価を上げる手法というのがもう一方にあります。

彼は、6次産業化で実現させようとしています。
原木生産も自力でやり、製材も自力でやっています。さらに自然乾燥させ、「土佐派の家」の設計士と自元大工さんと組み、直接消費者と取引しています。2年ほど前からリフォームを始め、今年度は2軒の新築を手掛けています。木をふんだんに使う家で一軒当たり100m3近く使うようです。それでも消費者にとってはそれほど高価ではないようです。

25年度当初は、彼は原木を300m3程度出荷する予定でしたが、市場への出荷を止めすべて新築の家にまわすことになりました。その結果A材の出荷量は130m3程度で、100m3の製材製品をつくった感じです。自然乾燥技術も高く、設計士には気に入られており、かなりいい値で取引できています。
現在自伐林業始めて6年目ですが、一番少ない原木出荷量で、売上は過去最高になっております。こういう状況が続くようなら、補助金などいらんと言っています。
ニッチかもしれませんが、新たな木材流通をつくったと言えます。家の施主も気に入っているようで、拡大の余地はありそうです。

これが自伐型林業の特徴ですね。考える林業、工夫する林業です。こういう自伐林家が全国でたくさん生まれてほしいですね。
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by ken_nakaji | 2014-05-01 21:25 | 森林 | Comments(0)
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