自伐型林業推進協会 設立

これまで林業は事業体中心に展開されてきた現状があります。地域再生のためには、地域住民や若者のIUターン者が展開できる林業に開く必要があります。要するに日本林業のバージョンアップが必要なのです。
そのバージョンアップ策が「自伐型林業」推進政策です。低投資で参入容易な自伐型林業が地域で林業実施者を急増させ、林業イノベーションにつながると考えます。

そのために全国で増えつつある自伐林業者を支援しながら、さらなる増加・発展させるために支援推進組織を立ち上げることになりました。
6月12日(木)14:30~ 町村会館(東京永田町)立上げ記念シンポジウムをおこないます。
賛同いただける方、興味を持っていただける方の参加をお待ちします。また賛助会員の募集をこれからはじめます。よろしくお願いいたします。

団体名は「持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会」です。
趣意書の抜粋を以下に示します(これでも長いですが)。全文入手したい方は、連絡いただければ送付いたします。

この情報、拡散歓迎です。

------以下趣意書抜粋-------
持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会 設立趣意書

 自伐型林業とは、限られた森林の永続管理と、その限られた森林から持続的に収入を得ていく林業です。森林の経営や管理、施業を自ら(山林所有者や地域)行う、自立・自営型の実に普通の林業です。収入アップのためには、木材の質の向上や、森の多目的活用を目指すため、森を良好に維持していくことは必須条件となります。故に収入をあげる施業と良好な森づくりを両立させる、地域に根ざした非常に優れた環境保全型林業といえます。
 しかし現在の日本の林業は、これとは全く違う林業が展開されています。山林所有者や地域は、林業を自ら行うことをやめ、森林組合や業者に施業を委託する施業委託型林業(他者任せ林業)になってしまっています。農業では、自己所有の農地で自ら生産し、出荷・販売することが基本的な農業です。これは他の産業でも同様のことですが、林業の現状はまったく異なります。他者依存がきわめて強いのが今日の林業の姿です。長年この状況が続く中で、国の林業政策もこの「所有と施業を分離した」状況を大前提として展開され、山林所有者や地域から林業はどんどん遠ざかっていったと言えます。その結果、中山間地域から林業が消え去り、地域で林業実施者は森林組合のみという地域も多く、産業とは言い難い寂しい状況になってしまっています。最近ある地方新聞が、中山間地域衰退の原因という調査記事を発表していましたが、その第一原因は林業の衰退であると伝えています。昭和30年代の中山間地域は林業から多くの収入を得ていました。中山間地域は、その面積の大部分を占める森林と、主収入であった林業を捨てたわけですから衰退するのは当然です。故に中山間地域衰退を引き起こした“林業衰退”の主原因は、この「他者任せ林業」「所有と施業の分離政策」にあると言えるのです。
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 この現行林業の問題点と欠点を根本的に解決できる手法が「自伐型林業」です。限られた山から持続的に収入を得るため、自然に良質材を育てる長伐期択伐施業化し、自然更新や主伐を行う場合でも小面積単位の更新を行い、長期的な経営の中から再造林のコストと労働を捻出します。収入を上げていくためには良木生産(単価向上)や森林の多目的利用(森業・山業の付加)に向かい、森林環境を良好に維持することがその大前提となります。要するに持続的経営と森林環境保全を担保できる林業方式なのです。長年持続している自伐林家の山を見れば、それは一目瞭然です。このように自伐型林業は現行林業の問題点や欠点を補うことのできる非常に優れた林業なのです。
 しかし残念ながら昨今の林業からは、この自伐型林業が忘れ去られ、2009年から国策として展開された「森林・林業再生プラン」は「山林所有者や地域は林業に関心を無くし、実施能力がない」という前提に立ち、所有と施業を分離した施業委託型林業(他者任せ林業)一辺倒の政策となり、自伐型林業を政策の対象外に置いてしまいました。
 本当にこの前提は正しいのでしょうか。山村地域の高知県仁淀川町の地域住民に、アンケートを取ってみると、意欲を失うどころか「山を何とかせんといかん」と、十分に意欲を持ち、森林経営や林業実施能力も持っていることがわかってきました。実際に、NPO法人土佐の森・救援隊にて自伐型林業推進を実施し始めると、全国でそれに呼応する動きが一気に広がり、自伐林業家や自伐林業チームが増え始めています。林業就業者が一気に増える地域も出始めました。導入を検討する地域や自治体も増えてきております。これは国策にとらわれることなく、地域が自ら責任を持つ地道な林業を選択し始めたということです。国も林業界もこの現実に、真摯に向き合わなくてはならないと思います。
 自伐型林業の特徴は、長期的視点に立ち持続可能な森林経営を行い、環境保全・共生型の施業を展開し、木材生産だけでなく森を多目的に活用した森業・山業的な仕事を生み出します。さらに、大きな機械投資は必要なく、また副業からも始められ、低投資で参入容易であるため対応者が急速に増える特徴を持っています。要するに地域が対応しやすい林業なのです。高知県の仁淀川流域の取り組みでは、就業力も現行林業に比べ10倍近く大きいということもわかってきました。
 この優れた自伐型林業を日本において大きく展開できれば、林業再生のみならず、中山間地域にとっては地域のほとんどの面積を占める森林活用策となり、地域再生のキーと言えるのです。これは中山間地域にまだ大きな開発領域が残っており、都市からの人口還流を起こす可能性もあることを示しています。
 最後に、自伐型林業は現行林業と比較し、より良い林業手法の開発です。担い手間を比較し、実施者(団体や個人)を否定しているのではないということです。現在自伐型林業は個人やチームが展開している場合が多いですが、森林組合や業者でも展開できます。林業の担い手全てに優れた林業手法である“New自伐型林業”を提案しているのです。自伐型林業は森林組合でも業者でも個人でもチームでも、皆取り組める、古くて新しい林業手法であると考えています。
 この可能性ある自伐型林業ですが今、残念ながら支援する団体もなく、行政支援もほとんど受けられない状況です。この状況を打破していくために、この自伐型林業推進協会を立ち上げ、ネットワーク化していきたいと考えております。これから自伐型林業を展開したい人や団体、自伐型林業に転換したい人や団体、自伐型林業で地域再生を実現させたい自治体や地域等を支援していきたいと考えています。当然、国や行政への提言も行います。政治家や関連団体とも協働していきます。自伐型林業推進事業を開発・展開しながら、日本林業再生と農山漁村の再生に向けて前進していく決意です。意志ある皆様の協力を仰ぎたいと思います。ご賛同よろしくお願いいたします。

2014(平成26)年4月吉日
持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会
東京都新宿区西早稲田1丁目9番19号アーバンヒルズ早稲田207号室

理事一覧

中嶋 健造(代表理事/NPO法人 土佐の森・救援隊)
鶴見 武道(副代表理事/愛媛大学)
家中 茂(副代表理事/鳥取大学)
橋本 光治(橋本林業)
甲斐 良治(一般社団法人 農山漁村文化協会)
松村 和則(筑波大学)
四宮 成晴(NPO法人 土佐の森・救援隊)
笠松 浩樹(愛媛大学)
西岡 千史(THE JOURNAL)
上垣 喜寛(THE JOURNAL)

設立記念シンポジウム
平成26年6月12日(木)14:30~
全国町村会館 ホールA
東京都千代田区永田町1丁目11-35

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by ken_nakaji | 2014-04-07 16:26 | 森林 | Comments(0)
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