大きく変わる森林経営計画制度
これはまずいと、民主党批判(特に管直人元首相)、林野庁批判を必死で叫んでいたことを思い出します。しかし、この反対への大きな振れが、自伐林業展開に本気にさせてくれたのも事実です。
そんな折、東北の大震災が起こり、岩手の自伐林業支援者の方の縁で、津波被災地支援(仕事づくり)を自伐林業で支援させてもらうことができました。そしてそれを被災地が受け止めてくれ、実践し、評価されるようになりました。
今振り返ると、この展開が大きく今の流れを創った感があります。
水産業中心で、林業があまり盛んでなかった三陸沿岸で自伐型林業が形になってきました。これが、全国で中山間地域活性化を本気で考えている地域に飛び火したような感じです。(まだまだ点ですが)
総務省も評価してくれるようになり、民主党政策を批判する、当時野党の自民党議員(特に中谷議員)も評価してくれるようになりました。民主党の林業部会長で、農林水産省の政務官をしていた梶原議員も「管政権の林業政策は事業体一辺倒で地域を無視しすぎた」と反省し、また同じ民主党の石田議員も同調してくれ、「森林・山村多面的機能発揮対策事業」の創設につながりました。
自民党に政権が移り、自民党農林水産戦略調査会長となった中谷議員は、自伐型林業の支援を本格化させてくれ、総務省の新藤総務大臣は自伐型林業に興味を持ち、高知へ視察。また副大臣の坂本議員も続いて視察。(今、坂本議員は衆議院農林水産委員長になっています)
林野庁内部の幹部も、偏重しすぎた森林・林業再生プランに反省し、自伐林業を評価する方も増え始めました。森林管理局でも、国有林への自伐型林業展開を検討する動きも見え始めました。
こういう中で来年度、大きく森林経営計画制度が修正され、自伐林家、自伐型林業者が立案しやすくなりました。正直、森林・林業再生再生プランは、消え去ってしまった感があります。林野庁も「もう、森林・林業再生プランという単語は言わないように」と、完全に過去になったような言い回しです。
当然、これらの修正がすべてこちらの要求で変わったわけではないが、差別的な制度が是正されたことは喜ばしいことですね。
マイナスから振出しに戻りました。これからがプラスにする本当の勝負です。
さらに日本の林業を良い方向に向かわすための、本当の闘いはこれからですね。原点に返り、新たにスタートさせたいですね。皆さん、よろしくお願いいたします。