巨大な木質発電

震災被災地に大規模な木質発電が計画されています。
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これが以前高知新聞に載った記事です。1石3鳥などと書かれていますが、全く違いますね。先日の東京でのシンポジウムでも、この案に対して異論、慎重論が多く出されて、慌てて実施しては危ないということでした。マスコミは底が浅いということか。福島のある地域にてこれについて勉強会をおこないました。
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岩手県では何度も検討が行われており、1万Kwhの発電など行ったら地域はとんでもないことになるという意見が大半だそうです。1万Kwhの発電に必要な材量は、年間1万トン以上だそうです。m3に直すと1万2千m3です。針葉樹林で400ha皆伐分の木が必要になります。広葉樹ですともっと大きな面積が必要です。エネルギー材ですから近くから調達することが前提になります。岩手では、30km圏内となるだろうという結論だそうです。30km圏内に毎年400ha以上の禿げ山が出現することになりますね。それから岩手では発電所が建設完了する2~3年後には、被災地のガレキはもうなくなっている状況だそうです。発電に使わなくても利用先はどんどん現れているということでした。この地域におろされている国からの内容は、どうも放射線除去目的のようです。しかし、森林総研等の調査によると、山林の放射線は、樹木に付着しているものより、大部分は落葉等により落ち葉や、土壌に多く付着しているとのことです。そうすると、木を伐って処理しても大部分の放射線は山林に残ります。逆に木を伐って、葉や土壌が移動することがこわいという意見が専門家には多いとのことです。この大規模発電は案は、都市部の大企業が復興バブルにて儲けようとしている案ではないかと想像します。故に、現場の状況と乖離しているのですが、強引に除せんと結びつけられている。被災地を利用して、儲けようとする都市部の姿が垣間見えます。地域は慎重に検討する必要がありそうです。地域で自ら考えと処理する能力が求められますね。協力してくれた方々お礼申し上げます。

それから帰りの、東京にてTPPに反対する集まりを覗くことができました。TPP参加で影響受ける分野の検討がされていましたが、その中に雇用もあるようです。外国の安い労働力が一気に流入してくる恐れがあると、そうなると、林業企業体の雇用は現在でも、きつくて日本人雇用が安定しにくい状況です。国は大規模化によりさらにこの雇用条件は悪化します。1人1日10m3以上出す現場は、凄まじく厳しい現場です。間伐から搬出運搬までをカバーし、1とりが1日10トントレーラーに1台分つくって運ばなければならないのです。こういう現場はすぐに、外国人労働者がカバーしてしまうでしょう。地域によっては既に今でも始まっているのですから。エネルギー材搬出となるとこういう雇用をおこなう林業企業体が一気に山村地域に流入してきて収奪していく気がしますね。新聞のように雇用拡大には全くならないですね。TPPと大規模木質発電、同じ匂いのするものですね。さらにその奥の原子力発電も同じ系列のものですね。原発で被災した福島が、同じ過ちを繰り返してほしくないですね。地域に根ざした、分散型の仕組みを検討してほしいものです。
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by ken_nakaji | 2011-11-03 11:50 | 森林 | Comments(2)
Commented by keroero at 2011-11-04 05:35 x
お疲れさんでした。
内容の濃い勉強会でした。たぶんこんなメンバーそうそう集まれるものではありませんね。矢沢さんから新しい提案がありました。それにしても、予算ありき、売電ありき、除染ビジネスのわなにはまらないように監視していないと何が飛び出すか分かりません。
Commented by ken_nakaji at 2011-11-04 06:55
監視力、チェック力重要ですね。甘い言葉に乗って被災地域が利用されては何とも悲惨です。地域主体、地域自治が生まれるような取り組みを選定しないとダメだと思います。国、企業におんぶにだっこでは利用されるだけですね。土佐の森方式を導入した地域は、皆で検討(バイオマスシステムや地域通貨等)しているうちにそれが生まれてきていると評価してくれています。
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