高性能林業機械が・・
ここはある第3セクター素材生産業者の事務所前広場です。数年前は、林野庁の新生産システムの花形として脚光を浴びていましたが、現在は無惨にここに放置されております。新生産システムにのめり込むほどに採算が悪化し、休業に追い込まれたのです。現在立て直しに向け動いてはいるようですが、打開策は暗中のようです。当地域のバイオマスのNEDO事業の初期は、この高性能林業機械で林地残材を運び出すのだと責任者が威張っていたものでしたが。当時私も、山でうなっていたこの機械の現場を視察したものでした。このように放置されてしまうと時の移ろいを感じますね。
新生産システムの後継として出現している「森林・林業再生プラン」もこの高性能機械を導入しまくる仕組みですね。隣の県ではこれにスイングヤーダを加えたセットを30セット買ったと聞きます。身震いしますね。
数年後あちこちで、この光景が目に付くやもしれませんね。
現在我々の林地残材の収集土場で使っているグラップルが1日50Lの軽油を消費します。4~5台の高性能機械が1施業現場でフル稼働すると1日200Lではきかないでしょうね。恐ろしい量の化石燃料とCo2を出しながら施業するのが集約林業なのです。この高性能機械の燃料代と償却費、メンテナンス費(写真の高性能機械もぼこぼこになっています。かなりのメンテナンス費がかかっていたのだろうと想像できますね)がかさみ、そのうち人件費に手を出すはずです。外国人労働者を使い人件費を抑える手法に。本末転倒ですね。
こういうことを考えずにはいられない光景なのです。